- ロードバイクのパワーメーターの選び方が分からない…
- ロードバイク用パワーメーターのおすすめが知りたい
ロードバイクに慣れてくると、自分の走りをステップアップしたいと考える人は多いです。
でも、トレーニング効率化のためにパワーメーターを買おうと思っても、種類が多すぎるとどれがいいのか分からないですよね。
そこでこの記事では、30種以上のパワーメーターを調査したロードバイク乗りが、おすすめのロードバイク用パワーメーターをご紹介します。
シュンこの記事を読めば、あなたにぴったりのパワーメーターが見つかりますよ。
ペダリングやペース配分の無駄をなくして、効率の良いライディングスキルを手に入れましょう。
ロードバイク用パワーメーターは漕ぐ力を視覚化するツール


パワーメーターを簡単に説明すると、ペダルを漕ぐ力を数字で表す装置です。
サイコンでは走行距離やペダルの回転数、スピードなどを測定できますが、もう一歩踏み込んで、自分が出力しているパワーを測定するのがパワーメーターです。



数字はワットという単位で表されます。
モデルにもよりますが、パワーメーターでは以下のような数値が測定可能です。
- パワー
- ポジションごとのペダリング時間
- 左右のパワーバランス
- ペダルストロークの円滑度
- ケイデンス
また、Strava、TrainingPeaks、Zwiftなどのアプリと連動して、データ共有、マッピング、ルートプランニングなどをまとめられるモデルもあります。
ロードバイクにパワーメーターを付けるメリット
ロードバイクにパワーメーターを付けるメリットは以下の通りです。
- 効率的なトレーニングができる
- ペース配分ができる
効率的なトレーニングができる
パワーメーターを使うと、数字を活かした具体的なトレーニングが可能です。
例えば、時間だけを決めて走るトレーニングだと、気付かないうちに力を抜いている場合があります。
ゼーハー息が上がる10分も、おしゃべりしながら余裕で走れる10分も、時間としては同じ10分ですが、トレーニングの強度はまったく別物です。



毎日トレーニングを続けているのに結果が出ないという人は、気付かぬうちに強度を下げている可能性があります。
強度を客観的な数字で把握できれば、「300Wを3分維持」といった、より効率的で無駄の少ないトレーニングができるようになります。
成果が目に見えるので、モチベーションアップにも役立ちますよ。
ペース配分ができる
ロードバイクは風や道路状況などの外的要因の大きいスポーツです。
向かい風のときや坂を登っているとき、時速10キロしか出てないからといってスピードだけで判断してペースアップすると、ライドの後半でバテてしまう可能性もあります。



思ったよりスピードが出てないと思っても、案外いつも以上の出力で走っている場合もありますよ。
一方、パワーメーターを使えば、どの程度の出力で走っているかがリアルタイムで分かります。
ペース配分による失敗が防げるので、体力を温存しながら賢く走り切るためのペース管理が、驚くほど簡単になります。
ロードバイクにパワーメーターを付けるデメリット
メリットが多いパワーメーターに思えますが、意外とデメリットもあります。
パワーメーターを取り付けると、数字ばかり気になってライドに集中できなくなる可能性があります。



ライド中の景色を楽しめなくなったり、自分の走りができなくなったりするかもしれません。
トレーニング中は数字を気にしてもいいですが、ホビーライドのときは数字を見ないなど、ライドを楽しむように心がけるといいですね。
ロードバイク用パワーメーターの選び方
ロードバイク用パワーメーターを選ぶときのポイントを解説します。
- タイプ
- 片脚か両脚か
- バッテリー
タイプ
パワーメーターには大きく分けて3つのタイプがあります。
| タイプ | 特徴 |
|---|---|
| クランク | ペダルを取り付けるクランクに搭載 最も主流でアイテム数が多い 転倒時の破損リスクが低い 取り付けに工具や知識が必要な場合がある フレームと干渉する可能性がある 取り付け難易度は普通~難しい |
| ペダル | ペダルに内蔵 複数の自転車で使い回せる 転倒で破損しやすい 使えるクリートが限定される 取り付けは簡単 |
| ハブ | 後輪の中心部に内蔵 クランクやペダルを自由に選べる 取り付けは専門店に依頼が必要 使えるホイールが限定される アイテム数が少ない 取り付けは非常に難しい |
クランクタイプはポピュラーでアイテム数が多く、価格と性能のバランスが取れたタイプです。
安価な片脚計測モデルから両脚計測モデルまで選択肢が多く、予算や目的に応じて選べます。



価格を抑えたい初心者から、本格的にトレーニングしたい人まで幅広くおすすめです。
ペダルタイプは取り付けが簡単なのが魅力です。
ロードバイクを複数台もっていても、ペダルを付け替えるだけで使い回せます。



クランクの規格に依存しないので、コンポが変わってもパワーメーターはそのまま使えるのが嬉しいポイントです。
ハブタイプは取り付けが専門的で難しいです。
しかも、現在は作っているメーカーが少ないので、選択肢がとても少なく、わざわざ選ぶ理由がありません。



最近ではクランクスパイダー型というアイテムも増えてきました。スパイダーとチェーンリングの間のゆがみを計測する仕組みで、精度が高いのが特徴です。
片脚か両脚か
パワーメーターには、片脚のパワーだけを測るモデルと、左右両方の脚のパワーを測るモデルがあります。
| 計測 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 片脚 | 価格が手頃 | 左脚のパワーを2倍にして全体のパワーを算出するため、厳密には推定値 |
| 両脚 | 両脚のパワーを正確に測定できる | センサーが両側に必要なため、価格が高め |
自分のパワーを知りたい、ペース管理に役立てたい、価格を抑えたいといった人は、片脚計測のモデルがおすすめです。
まずは手頃な片脚計測から始めて、トレーニングのレベルが上がったり、より詳細なデータが欲しくなったりしたら、両脚計測へステップアップしていきましょう。



例えばGarminのRallyシリーズみたいな、最初に片脚モデルを購入しても、後からアップグレードキットを追加して両脚計測に拡張できる製品もあります。
本格的にトレーニングをしたい人は、予算が許すなら最初から両脚計測モデルが良いでしょう。
両脚計測モデルでは、左右それぞれの脚のパワーを正確に計測できます。
より厳密な合計パワーが分かるだけでなく、左右のパワーバランスなどの、より詳細なデータ分析が可能です。
「ヒルクライムの終盤で無意識に片脚に頼ってしまい、効率が落ちていないか」といった具体的な課題が発見できるようになります。
バッテリー
バッテリーの方式もチェックしておきたいポイントです。
バッテリーのタイプは2つあります。
充電式:現在の主流。USBケーブルなどで充電するため、電池代がかからない。
電池交換式:ボタン電池(CR2032など)を使用。ライド中の電池切れ対応が容易。
充電式は現在の主流です。
USBケーブルなどで充電するため、電池代がかからないのが大きなメリットといえます。



ライド前の充電を忘れてしまうと、その日は使えなくなってしまうので気を付けましょう。
電池交換式は、出先で電池が切れてもコンビニなどで購入すればすぐに対応できるというメリットがあります。
ただし、電池代(一個あたり200~300円)のランニングコストがかかる点には注意が必要です。
ロードバイク用パワーメーターのメジャーなメーカー
ロードバイク用パワーメーターを作っているメーカーはいくつかありますが、迷ったら有名メーカーを選びましょう。
| SHIMANO | パイオニアのスポーツ事業を買収し、そのノウハウを生かした製品開発を続けているブランド。剛性の高いクランクや、加速度センサーではなく、マグネット式による正確なケイデンス測定が魅力。 |
|---|---|
| 4iiii(フォーアイ) | クランクタイプのパワーメーターを多数販売しているブランド。片足計測のパワーメーターが4万円台から導入可能なリーズナブルさ。価格以外にも、既存のクランクに後から取り付けができるなどの魅力がある。 |
| Favero | デザインから製造まで行うスポーツ電子機器メーカー。SHIMANO、LOOKのクリートに対応したペダル型パワーメーターを販売している。独自のシステムにより、±1%の高い精度でパワー測定が可能。 |
| GARMIN | 高度なGPS技術を持ち、スポーツ・フィットネス向け製品を数多く販売している。 自社開発のサイコンと連携し、データ管理や分析がスムーズにできる。 |
価格帯的には、4iiiiやFaveroは5~10万円のモデルが多く、比較的安価なので最初の1台として取り入れやすいです。
SHIMANOやGARMINは10~20万円のモデルがほとんどで、より高度な分析がしたい人や、シマノコンポを使っていたり、ガーミンサイコンを使っていたりする人向けです。
ロードバイク用おすすめパワーメーター11選
ロードバイク用パワーメーターのおすすめを紹介します。
価格や測定精度、連続動作時間などを目安に、安いモデルとペダルタイプ、クランクタイプに分けて選出しました。
クランクタイプはアイテム数が多いので、他のタイプより多めに選出しています。
| 商品名 | 価格 | タイプ | 重量 | バッテリータイプ | 連続動作時間 | 通信方式 | 計測 | 対応クリート | クランク長 | チェーンリング | 測定誤差 | 防水性能 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
![]() ![]() PRECISION3 R7000 4iiii | ¥44,000 | クランク | – | CR2032コイン電池 | 800時間 | Bluetooth、ANT+ | 片側 | – | 165、170、172.5、175 | – | ±1% | IPx7 |
![]() ![]() ASSIOMA UNO Favero | ¥73,007 | ペダル | 151.5g(片側) | USB充電式 | 50時間 | ANT+PWR(CT+PO)プロファイル、Bluetooth v4.0 | 片側 | LOOK/KEO | – | – | ±1% | IP67 |
![]() ![]() DZERO POWER METER SPIDER QUARQ | ¥83,000 | クランク | – | CR2032コイン電池 | 200時間 | Bluetooth LE、ANT+ | 両側 | – | – | – | ±1.5% | IPX7 |
![]() ![]() ASSIOMA PRO RS-2 Favero | ¥136,400 | ペダル | 247g(ペア) | 充電式 | 60時間 | ANT+、Bluetooth | 両側 | SPD-SL | – | – | ±1% | IP67 |
![]() ![]() ASSIOMA DUO-Shi Favero | ¥94,710 | ペダル | – | USB充電式 | 50時間 | ANT+PWR(CT+PO)プロファイル、Bluetooth v4.0 | 両側 | SPD-SL | – | – | ±1% | IP67 |
![]() ![]() Rally RS・RK210 GARMIN | ¥174,900 | ペダル | 312g | USB充電式 | 90時間 | ANT+、Bluetooth | 両側 | SPD-SL、SPD、LOOK/KEO | – | – | ±1% | IPX7 |
![]() ![]() PRECISION3+ パワーメーター シマノUltegra R8100 4iiii | ¥78,430 | クランク | – | CR2032コイン電池 | 800時間 | Bluetooth、ANT+ | 片側 | – | 165、170、172.5、175 | – | ±1% | IPx7 |
![]() ![]() PRECISION3+ PRO パワーメーター シマノDura-Ace R9200 4iiii | ¥214,830 | クランク | 29g | CR2032コイン電池 | 550時間 | Bluetooth、ANT+ | 両側 | – | 165、170、172.5、175 | 50/34 | ±1% | IPx8 |
![]() ![]() Inpower DM ROTOR SYSTEM | ¥119,900 | クランク | 510g(172.5mm) / 689g(スパイダーリング付) | 単3電池 | 300時間 | ANT+2.4 Ghz、Bluetooth Smart | 片側 | – | 165mm、170mm | – | – | – |
![]() ![]() 2Inpower DM ROTOR SYSTEM | ¥199,980 | クランク | 596g / 775g(スパイダーリング付) | USB充電式 | 250時間 | ANT+2.4 Ghz、Bluetooth Smart | 両側 | – | 165、170、172.5、175 | – | – | – |
![]() ![]() FC-R9200-P チェーンリングなし SHIMANO | ¥185,061 | クランク | – | 充電式 | 300時間 | Bluetooth LE、ANT+ | 両側 | – | 160、165、167.5、170、172.5、175、177.5 | – | ±1.5 | – |
安さ重視のパワーメーターおすすめ3選
まずは価格が安いモデルを紹介します。
PRECISION3 R7000 | 4iiii


| 価格 | ¥44,000 | 重量 | – |
| バッテリータイプ | CR2032コイン電池 | 連続動作時間 | 800時間 |
| 通信方式 | Bluetooth、ANT+ | 計測 | 片側 |
| 測定誤差 | ±1% | 防水性能 | IPx7 |
| メリット | とにかく安い 測定誤差が少ない | デメリット | クランクタイプは完全初心者には導入が少し難しい |
「PRECISION3」はクランクタイプかつとてもリーズナブルなパワーメーターです。
3次元ひずみゲージテクノロジーを使っていて、安いながらも測定誤差は±1%と高精度。
メーター内にケイデンスセンサーも内蔵しているので、別途購入する必要はありません。
コイン電池ながら800時間という長寿命なため、電池交換の手間は最小限ですみます。
とりあえず自分のパワーが知りたい人、できるだけ安くパワーメーターを使いたい人に、おすすめのモデルです。



R7000(105クラス)の他に、R8100(アルテグラクラス)モデルもあります。使っているコンポに合わせて買うのもいいかもしれませんね。
ASSIOMA UNO | Favero


| 価格 | ¥73,007 | 重量 | 151.5g(片側) |
| バッテリータイプ | USB充電式 | 連続動作時間 | 50時間 |
| 通信方式 | ANT+PWR(CT+PO)プロファイル、Bluetooth v4.0 | 計測 | 片側 |
| 測定誤差 | ±1% | 防水性能 | IP67 |
| メリット | 安いながらも安定した測定 ペダル式なので付け替えが楽 | デメリット | 連続動作時間が短め LOOKクリートのみ対応 |
「ASSIOMA UNO」はペダルタイプながらリーズナブルなパワーメーターです。
安いながらも測定誤差は±1%と安定。
ケイデンスセンサーも内蔵で、以下のデータが計測できます。
- パワー
- ケイデンス
- トルク有効性
- ペダル円滑度
ASSIOMA UNOは片側計測モデルですが、両脚のデータが欲しい人には両側計測モデルの「ASSIOMA DUO」もありますよ。



UNOはLOOKのクリートにしか使えませんが、ASSIOMA PROシリーズはシマノSPD-SLにも対応しているので、使っているクリートに合わせて選びましょう。
DZERO POWER METER SPIDER | QUARQ


| 価格 | ¥83,000 | 重量 | – |
| バッテリータイプ | CR2032コイン電池 | 連続動作時間 | 200時間 |
| 通信方式 | Bluetooth LE、ANT+ | 計測 | 両側 |
| 測定誤差 | ±1.5% | 防水性能 | IPX7 |
| メリット | 自動キャリブレーション機能搭載 リーズナブルに両脚計測が可能 | デメリット | 取り付けがやや難しい |
「DZERO POWER METER SPIDER」はSRAMグループが開発したスパイダータイプのパワーメーターです。
軽量性、剛性、耐久性のアップを狙って、スラムのAXSコンポに採用されているDUB規格のスパイダーを採用しています。
最大といってもよい特徴として、走行中の自動キャリブレーション機能「Magic ZERO」を搭載してあり、毎回の校正作業が不要。他社製では毎回やらなくてはいけない面倒な作業が解消されています。
測定精度にも配慮されていて、温度によるクランクの伸縮で影響が出ないように、センサー周辺の温度も計測。正確なパワーの測定に役立ちます。
スラムユーザー向けのメーターですが、シマノユーザーには同じような価格帯でR7000~R9100まで対応しているDFOUR DUBも販売されています。



BBの規格やチェーンリングの脱着など、ある程度知識と工具、技術がある人で、安く両脚の測定がしたい人向けのメーターです。
クランクアームとパワーメーター内蔵スパイダーは別売りで販売。コンポを換えるたびにクランクアームを再購入する必要がありません。
- JIS
- BB30
- PF30
- BB30A(73mm)
- PF30A(73mm)
- BB30AI(83mm)
- PF30AI(83mm)
- BB386
- BBRight
ペダルタイプのパワーメーターおすすめ3選
ここからはペダルタイプのパワーメーターのおすすめを紹介します。
ASSIOMA PRO RS-2 | Favero


| 価格 | ¥136,400 | 重量 | 247g(ペア・センサー除く) |
| バッテリータイプ | 充電式 | 連続動作時間 | 60時間 |
| 通信方式 | ANT+、Bluetooth | 計測 | 両側 |
| 測定誤差 | ±1% | 防水性能 | IP67 |
| メリット | SPD-SL対応 両脚計測可能 軽量 楕円チェーンリングでも高精度 | デメリット | 連続動作時間が短め |
「ASSIOMA PRO RS-2」はSPD-SL対応のペダルタイプパワーメーターです。
無印のASSIOMAはLOOK/KEOシリーズ対応でしたが、SPD-SLユーザーでも使えます。
両脚計測モデルながら13万円台というリーズナブルさに加え、楕円チェーンリングを使っても±1%という高精度。安心してトレーニングのためのデータ計測ができます。
オリジナルのペダルボディはQファクターを従来モデル(ASSIOMA DUO-Shi)の+63.8~+64.8mm(ペダルボディにより異なる)から+53mmへと大きく削減。
スタックハイトは10.5mmという低さを実現していて、ペダルフィッティングの自由度を大幅に高めています。



センサーを除いたペダル片側の重量で122.5gと、かなり軽い点も魅力です。
- パワー
- ケイデンス
- 左右バランス
- PCO(ペダルセンターオフセット)
- パワーフェーズ(PP
- ペダルの滑らかさ(PS)
- トルク効率(TE)
- ライダーポジション(ASSIOMAアプリでの表示不可)
ASSIOMA DUO-Shi | Favero


| 価格 | ¥94,710 | 重量 | – |
| バッテリータイプ | USB充電式 | 連続動作時間 | 50時間 |
| 通信方式 | ANT+PWR(CT + PO)プロファイル、Bluetooth v4.0 | 計測 | 両側 |
| 測定誤差 | ±1% | 防水性能 | IP67 |
| メリット | シマノ製ペダルの軸と交換して使える 両脚計測可能 | デメリット | 連続動作時間が短め |
「ASSIOMA DUO-Shi」は、シマノ製ペダルの軸と交換して取り付けられるモデルです。
シマノのいいペダルを買っちゃったけど、ペダル式のパワーメーターを導入したいという、かなり限定された人向けモデルといえます。
とはいえ、精度は高く、トレーニングに必要なデータも十分計測可能です。
ASSIOMA DUOで採用されていたIAV(Instantaneous Angular Velocity)テクノロジーが使われていて、IAVパワーフェイズ・IAVライダーポジション・左右パワーバランスなどを高い精度で測定します。
ペダリング中は常にIAVを計測して数値化するので、ペダリングが不安定になりがちな上り坂でのスプリントや、楕円チェーンリングを使用したときでも正確な数値が計測可能です。
- パワー(watt)
- ケイデンス(rpm)
- L/Rバランス%(Assioma DUOのみ)
- トルク有効性(TE)
- ペダル円滑度(PS)
- IAVパワーフェーズ
- IAVライダーポジション
Rally RS・RK210 | GARMIN


| 価格 | ¥174,900 | 重量 | 312g |
| バッテリータイプ | USB充電式 | 連続動作時間 | 90時間 |
| 通信方式 | ANT+、Bluetooth | 計測 | 両側 |
| 測定誤差 | ±1% | 防水性能 | IPX7 |
| メリット | キャリブレーションタイミングの通知機能 急速充電機能 EdgeサイコンやGARMIN Connectアプリとペアリング可能 | デメリット |
「Rally RS・RK210」は両脚計測可能なペダルタイプのパワーメーターです。
改良されたひずみゲージと、ジャイロスコープを搭載していて、様々なデータの分析・確認が可能です。
- パワーとケイデンスの関係など、パフォーマンスの新たなインサイト
- 各ポジションでのペダリング時間を計測し、ポジションの効果を測定
- ペダルストロークのどこに力が加わっているか
- パワー
- ケイデンス
- 左右バランス
- ダンシング・シッティングタイム
15分の充電で約12時間使用できる急速充電も搭載しているので、出先で電池切れを起こしても安心。コンビニで休憩がてら充電すれば、問題なく測定しながら走れるようになります。
StravaやTraningPeaks、TrainerRoadなどのアプリと連携して、トレーニングデータをGarmin Connectで管理することも可能です。



RallyシリーズはRSやRKといったクリート別のモデルがあるので、使うクリートによって選べるのが嬉しいです。ローマ字の後の数字は100が片側計測、200が両側計測です。
| モデル名 | 対応クリート |
|---|---|
| RS | シマノ SPD-SL |
| RK | Look KEO |
| XC | シマノ SPD |
パワーセンサーは取り外しができるので、将来的に違うクリートを使いたくなったとき、別売りのペダルボディを買えば付け替えて使用可能。
汎用性の高さも魅力です。
GARMINのサイコンを使っている人や、高い精度の計測データで様々な分析をしたい人向けのパワーメーターです。
クランクタイプのパワーメーターおすすめ5選
最後にクランクタイプのパワーメーターを紹介します。
PRECISION3+ パワーメーター シマノUltegra R8100 | 4iiii


| 価格 | ¥78,430 | 重量 | 9g |
| バッテリータイプ | CR2032コイン電池 | 連続動作時間 | 800時間 |
| 通信方式 | Bluetooth、ANT+ | 計測 | 片側 |
| 測定誤差 | ±1% | 防水性能 | IPx7 |
| メリット | センサーが軽量 Apple Find My対応 Apple Watchアプリと連携可能 連続動作時間が長い | デメリット | androidユーザーには恩恵が少ない |
「PRECISION3+」は片側測定のクランクタイプパワーメーターです。
測定精度や分析は言わずもがなですが、最大の特徴は、Appleとの連携。
Apple Find Myに対応しているので、もしロードバイクが盗難されたときでも、バイクの近くにiPhoneユーザーがいれば、「探す」アプリを使って場所の特定が可能です。(Find Myを有効にした場合、400時間の乗車時間と6ヶ月のFindMyが可能)
Apple Watchとも連携が可能で、Apple Watch用アプリ「Ride」とつなげれば、Apple Watch上で自分のケイデンスや心拍数、出力が確認できます。
つまり、Apple Watchを持っている人であれば、サイコンを持っていなくても使えるパワーメーターということです。



Appleユーザーのためのパワーメーターといえますね。エアタグを別途購入したり、高級なサイコンを買ったりしなくてもデータの確認ができるのはありがたいです。
ちなみに、同型のモデルにR9200、R7000がありますので、コンポのグレードや好みに合わせて選べます。
PRECISION3+ PRO パワーメーター シマノDura-Ace R9200 | 4iiii


| 価格 | ¥214,830 | 重量 | 29g |
| バッテリータイプ | CR2032コイン電池 | 連続動作時間 | 550時間 |
| 通信方式 | Bluetooth、ANT+ | 計測 | 両側 |
| 測定誤差 | ±1% | 防水性能 | IPx8 |
| メリット | Apple Find My対応 Apple Watchアプリと連携可能 連続動作時間が長い | デメリット | androidユーザーには恩恵が少ない |
「PRECISION3+ PRO」は先ほど紹介したPRECISION3+の、両側測定バージョン。
基本性能は同じなので、左右のバランスなどの両脚データや、より高い精度のデータ測定がしたい人向けのモデルです。
R9200のデュラエースとR8100アルテグラモデルがあります。
それぞれチェーンリングのギア歯数が違うので、好みに応じて選びましょう。
| モデル | ギア歯数 |
|---|---|
| R9200 | 50/34 |
| R8100 | 52/36 |
Inpower DM | ROTOR SYSTEM


| 価格 | ¥119,900 | 重量 | 510g(172.5mm) / 689g(スパイダーリング付) |
| バッテリータイプ | 単3電池 | 連続動作時間 | 300時間 |
| 通信方式 | ANT+2.4 Ghz、Bluetooth Smart | 計測 | 片側 |
| 測定誤差 | – | 防水性能 | – |
| メリット | 楕円リングでも正確なデータ計測 耐久性の高いダイレクトマウント機構 長めの連続動作時間 入手性の高い単三電池 | デメリット | 電池交換がやや面倒 |
「Inpower DM」は楕円チェーンリングQ-RINGSで有名なブランド「ROTOR」のパワーメーター。
通常のひずみゲージと合わせて加速度センサーを用いているため、楕円リングでも正確なデータ測定が可能です。
- パワー
- ケイデンス
- 左右バランス(左側測定による仮想値)
- マイナス方向のパワー(トルクエフェクティブネス)
- 最大パワーと平均パワーの比率(ペダルスムースネス)
- ペダリング1回転のパワー(TORQUE 360°)
- 最もトルクが大きいクランク角度(最適なOCPポジション(チェーンリングの取り付け位置)を算出)
また、すべての電子機器やバッテリーをクランクアクスル内に内臓した、ダイレクトマウント機構を採用。衝撃や水からパワーメーターを守ります。



ローターの楕円チェーンリングを使いつつ、パワー測定を手軽に行いたい人におすすめです。
2Inpower DM | ROTOR SYSTEM


| 価格 | ¥199,980 | 重量 | 596g / 775g (スパイダーリング付) |
| バッテリータイプ | USB充電式 | 連続動作時間 | 250時間 |
| 通信方式 | ANT+2.4 Ghz、Bluetooth Smart | 計測 | 両側 |
| 測定誤差 | – | 防水性能 | – |
| メリット | 楕円リングでも正確なデータ計測 耐久性の高いダイレクトマウント機構 長めの連続動作時間 | デメリット |
「2Inpower DM」はInpower DMの両側測定モデルです。
左クランク測定用にアクスルシャフト内に4つ、右側(ドライブサイド)測定用にクランクアーム内に4つのひずみゲージを内蔵していて、左右独立したパワー計測ができます。
また、Inpowerでは電池式でしたが、USB充電式に変わっている点もポイントです。
六角レンチが必要だったInpowerと違い、工具を使わずに充電できるので、作業がより手軽になっています。



楕円リングでより正確なパワー測定を求める人におすすめのモデルです。
FC-R9200-P チェーンリングなし | SHIMANO


| 価格 | ¥185,061 | 重量 | – |
| バッテリータイプ | 充電式 | 連続動作時間 | 300時間 |
| 通信方式 | Bluetooth LE、ANT+ | 計測 | 両側 |
| 測定誤差 | ±1.5 | 防水性能 | – |
| メリット | フォースベクトルが確認できる 高剛性クランクでデータ計測可能 E-TUBE RIDEでスマホに接続可能 連続動作時間が長い | デメリット | ケイデンス計測がマグネット式で取り付け位置の検討がいる |
「FC-R9200-P」はシマノが開発したクランクタイプのパワーメーターです。
大きな特徴はフォースベクトル機能。ペダリング時の力の向きや、効率を表してくれます。
これは時計でいうところの、3時の位置で最も踏めているか、6時の位置で無駄に力を入れていないかといった、ペダリング効率が分かるということです。
フォースベクトルを活用すれば、スムーズなペダリングをするための修正がしやすくなります。



ペダリング効率が良くなれば、より速く、遠くへ、体力を温存しながら走れるようになります。
GARMIN、WAHOO以外に、モバイルアプリE-TUBE RIDEに対応しているので、サイコンを持っていなくてもスマホにデータを表示できるのもポイントです。
また、R9200以外にR8100モデルやチェーンリング付きのモデルもあるので、予算や好みに応じて選択できます。
チェーンリング付きのモデル別重量や精度の違いは以下の通りです。
| モデル | 50-34T | 52-36T | 54-40T | ひずみセンサー数 | 測定精度 |
|---|---|---|---|---|---|
| R9200 | 745g | 752g | 774g | 24 | ±1.5% |
| R8100 | 758g | 769g | – | 24 | ±2% |
ロードバイク用パワーメーター搭載時の注意点


パワーメーターを導入するときは、サイコンも忘れずに購入しましょう。
実はパワーメーター単体では数字は見られません。
パワーメーターはあくまで計器であって、計測した数値はサイコンに表示されます。



一部スマホにデータを表示できるモデルもありますが、基本的にはサイコンを持っていない場合はセットで購入しましょう。
また、パワーメーターはタイプによって、搭載できない可能性があります。
ペダルタイプは今使っているクリートとの互換性を、クランクタイプはフレームに干渉しないかどうか、チェーンリングと互換性があるかを確認のうえで、購入しましょう。
ロードバイクにパワーメーターを取り付けて、効果的なトレーニングをしよう!


この記事ではロードバイク用パワーメーターのおすすめをご紹介しました。
パワーメーターを選ぶときのポイントは以下の通りです。
- タイプ
- 測定は片脚か両脚か
- バッテリー
パワーメーターを使えば、自分がどれくらいの出力でペダルを漕いでいるのか、効率の良いペダリングができているかの確認ができます。
トレーニング効率の向上や、ペダリングフォームの課題発見・修正が楽にできますので、今のライディングスキルからステップアップしたい人は、ぜひ取り入れてみてくださいね。
ロードバイクのパワーメーターに関するよくある質問
- パワーメーターは後付けできる?
-
パワーメーターはロードバイク購入時に付けておいてもらう以外に、自分で購入して後付けができます。
パワーメーターのタイプによって、クランクを外したりペダルを外したりといった作業が発生しますので、必要な工具を揃えておきましょう。
- パワーメーターは片側でも十分?
-
パワーメーターが片側計測モデルで十分かどうかは、パワーメーターを使う目的によります。
レースで一分一秒を争うために、あらゆる数値を最適化したいのであれば、精度の高い両側計測タイプを買った方が良いでしょう。
反対に、多少誤差があっても自分のパワーが分かればいい、トレーニングの目安にしたい、という程度であれば、片側計測モデルで十分です。
- 中華製のパワーメーターは使える?
-
アマゾンで1、2万円で売っているような、格安のパワーメーターはおすすめしません。
商品の価格は素材の原価だけでなく、開発のコストも乗っかっています。
精度測定や耐久テストをまともに経ていない安いモデルは、精度や耐久性などが不安です。
1年程度で壊れてしまっては、結局パワーメーターを買いなおす手間とお金がかかります。
安物買いの銭失いにならないよう、安易に値段だけを見て買い物をしないように気をつけてください。
