- ロードバイクに乗るには何が必要?
- 最低限の装備が知りたい
ロードバイクを買うにあたって、バイク以外に何を買えばいいのかは気になりますよね。
バイク本体が高価なので、最初の装備はできるだけ安く抑えたい方も多いはず。

ですが、最低限の装備を買わずにロードバイクに乗ると、法律違反になるリスクがあります。
そこでこの記事では、初心者向けにロードバイクに必要な最低限の装備を解説します。
この記事を読めば、ロードバイク本体にプラスして、何を買えばいいのかが分かりますよ。
最低限の装備で初期費用をできるだけ抑えたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
- ロードバイクで最低限必要な装備は5つ
- ヘルメット
- ベル
- ライト
- ペダル
- フロアポンプ(空気入れ)
- ベルやライトは装備しないと法律や条例違反になる
- 安いものなら合計15,000円くらいで揃えられる
ロードバイクで最低限必要な装備5選


ロードバイクで最低限必要な装備は以下の通りです。
- ヘルメット
- ベル
- ライト
- ペダル
- フロアポンプ(空気入れ)
ヘルメット


2023年4月より、自転車乗用時はヘルメットの着用が努力義務となっています。
改正道路交通法の施行により、令和5年4月1日から全ての自転車利用者のヘルメット着用が努力義務化されました。
引用:警察庁HP
装着しなくても罰則はありませんが、ロードバイクはママチャリよりもスピードが出せるので、安全のためにも着用は必須です。
髪型が乱れるので被りたくないという方は多いですが、もし事故で頭を強く打ったら、取り返しがつきません。
以下は自転車乗用中の事故で亡くなった方の致命傷部位を表したグラフです。





約5割が頭部の損傷が致命傷になったというデータが出ています。ヘルメット着用時と非着用時では、非着用時の方が1.7倍も頭部損傷率が高いです。
最近ではリーズナブルなモデルや、私服に合わせやすいカジュアルなヘルメットも販売されています。
安全のため、必ずヘルメットを被りましょう。


ベル


多くのロードバイク完成車には、購入時はベルが付いていません。
ですが、多くの都道府県では条例によって、ベルの装備が義務付けられています。
ベルを付けずに乗車すると、条例違反として罰則が科せられる可能性が高いです。
例えば、東京都道路交通規則第8条9項では以下のように定められています。
警音器の整備されていない自転車を運転しないこと。
引用:東京都道路交通規則



車で言うとクラクションが付いていない状態ですから、危険ですね。
ベルを装備していないと5万円くらいの罰金が科される地域もあります。
ベルは数百円程度で買えますので、忘れずに購入しましょう。
ライト


ロードバイクの初期装備には、ライトは付いていません。
ただ、ライトの装着は法律で義務付けられているため、購入は必須です。
第五十二条 車両等は、夜間(日没時から日出時までの時間をいう。以下この条及び第六十三条の九第二項において同じ。)、道路にあるときは、政令で定めるところにより、前照灯、車幅灯、尾灯その他の灯火をつけなければならない。政令で定める場合においては、夜間以外の時間にあつても、同様とする。
ライトはフロント(前照灯)とリア(テールライト・尾灯)のそれぞれ必要ですが、リア側は反射板でもOKです。
都道府県によっては、条例でライトの性能まで言及されています。
以下はよく見られる例です。
前照灯 | 白色や淡黄色 前方10m先の障害物が視認できること |
---|---|
尾灯 | 赤色や橙色 100m後ろから点灯が確認できること |
安すぎるライトは200ml(ルーメン)くらいしかなく、視野が確保できません。
400lm以上のライトを使うのがおすすめです。



ライトは自分の視野を確保するだけでなく、周囲に自分の存在を知らせる役割もあります。自分と相手、どちらの安全も守るため、しっかり装備しましょう。
ペダル


ほとんどのロードバイク完成車にはペダルが付いておらず、自分でペダルを買う必要があります。
ペダルは大きく分けて2種類ありますので、ライドスタイルによって選びましょう。
種類 | タイプ | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
フラットペダル | 街乗り・ポタリング向け | 普通の靴で乗れる・安価 | 引き足が使えない |
ビンディングペダル | レースや中長距離のライド向け | 楽にペダルが回せる | ビンディングシューズが必要 |
フラットペダルはママチャリに付いているのと同じタイプのペダルです。
脚を乗せて踏めばとりあえず回ります。
ビンディングペダルは特殊な機構でペダルとシューズを固定します。
専用の靴(ビンディングシューズ)が必要ですが、「引き足」が使えるため、楽にペダルが回せるようになります。



ロードバイク用のビンディングシューズには、靴底にペダルと固定するための突起(クリート)が付いています。靴底も硬く、歩きづらいので街ブラには向いていません。
フロアポンプ(空気入れ)


忘れてはいけないのはフロアポンプです。
ロードバイクのタイヤは空気圧が高いので、放っておくとすぐに空気が抜けます。
一回入れたらしばらく放置でいいママチャリとは違い、空気を入れてから3日も経てば、手で押して分かるくらい空気圧が下がります。
以下はフロアポンプのポンプヘッドの違いです。


ロードバイクとママチャリではタイヤのバルブの形が違います。
家にある空気入れを使いたい場合、ポンプヘッドがロードバイクのタイヤに適応しているか確認しましょう。
ロードバイクのタイヤに空気を入れる場合、仏式と呼ばれるバルブに対応したポンプが必要です。
ロードバイクで最低限の装備を揃えるのに必要な金額は15,000円から
ロードバイクで最低限の装備を揃えるには、約15,000円かかります。
- ヘルメット:5,000円
- ベル:500円
- ライト:3,000円(フロント2,500円リア反射板500円)
- ペダル:1.500円
- フロアポンプ:3,000円
ただし、これは最も安いグレードで揃えた場合の金額です。
ヘルメットのサイズやデザインが合わなかったり、ペダルやライトをグレードアップしたかったりすると、金額が上がります。



いいものを揃えようとすると、予算は3~5万円くらいになります。
上記とは別に、自治体によっては自転車保険の加入を義務付けている地域もあります。
自転車は軽車両ですので、歩行者と比べると交通強者です。事故の際には加害者になる可能性が高いです。
もし重篤な怪我を負わせてしまった場合、1億円近い損害賠償が請求される可能性もあります。
そういった自転車乗車中の事故による損害を補償してくれるのが自転車保険です。
自転車保険の例 | 年間保険料例 | 賠償責任補償 | 死亡・後遺障害 | 入院保険金 日額 | 通院保険金 日額 | 手術保険金 |
---|---|---|---|---|---|---|
Bycle | au損保 – ブロンズコース(自転車事故の場合) | 3,790円 | 2億円 | 500万円 | 8,000円 | – | 入院中:80,000円 入院中以外:40,000円 |
月額数百円程度ですので、いざというときのために、入っておくと安心です。
ロードバイクで持っておいた方がいい装備8選
ここからは、ロードバイクで持っておいた方がいい装備をご紹介します。
- 鍵(ロック)
- ボトル・ボトルケージ
- サイクルウェア(サイクルジャージ)・パンツ
- サイクルグローブ
- アイウェア
- パンク修理キット
- マルチツール
- 携帯ポンプまたはCO2ボンベ
鍵(ロック)


ロードバイクは高価なものですので、盗難されるリスクが常に付きまといます。
駐輪してバイクから離れた隙に盗まれるケースが散見されるため、盗難防止のためにも鍵は付けておきたいです。
ただ、鍵は一個だとワイヤーカッターなどであっさり切られてしまいます。



泥棒は時間がかかると諦めやすくなるので、二つ付けておくと安心感が高まります。
ボトル・ボトルケージ


ロードバイクで中長距離を走るなら、走行中の水分補給は必須です。
都度ペットボトルを買ってもいいですが、走行ルートによってはコンビニや自販機が見当たらない場合も多々あります。



飲みたいタイミングで飲めないのはかなり辛いので、いつでも飲めるようにボトルケージとボトルは装備しておくのがおすすめです。
保温・保冷が効くタイプもありますので、自分にあったボトルを選びましょう。
サイクルウェア(サイクルジャージ)・パンツ


サイクルウェアは汗をガッツリ吸って、蒸発させやすいのが特徴です。
ピチッとしているから空気抵抗も発生しにくいですし、背中にポケットが付いているため、財布などの小物も入れておけます。
サイクルパンツは吸汗速乾性や空気抵抗の減少もできますが、パッドのメリットが大きいです。



サドルからの振動を吸収してくれるため、長時間乗っていても、お尻が痛くなりにくいです。
サイクルグローブ


サイクルグローブは、手のひら側に付いているパッドがハンドルの振動を和らげてくれます。
グローブにパッドが無いと、ハンドルを通して路面の振動がダイレクトに手に伝わるため、手が痛くなったり、疲れやすかったりします。



ハンドルからの振動はなかなか強烈で、粗い路面をグローブ無しで走ると、すぐに手が痛くなります。
夏は汗を拭えますし、冬は寒さから手を守ってくれるので、各1セットずつは持っておきたい装備です。
アイウェア


ロードバイクで走っていると、前の車が巻きあげた砂や、飛んできた虫が目に入ります。
走行中に目が開けられなくなると危険ですので、アイウェアもできれば持っておきたい装備です。
高価なものだと自動で明るさを調節する偏光グラスなどもあります。



紫外線から目を守る役割もあります。長時間紫外線を受けると目に悪影響を及ぼすので、目の健康のためにも装備したいです。
マルチツール


マルチツールは六角レンチやドライバーなどが一緒になっている工具です。
例えば、ネジの締め付けがゆるくて走行中にハンドルやサドルの角度が変わってしまったときなど、ちょっとしたトラブルの解消ができます。
パンク時にタイヤを外す工具(タイヤレバー)が入っているセットがおすすめです。



走行中は様々なトラブルが起きます。ツールがあればいろんなトラブルが解消できます。
パンク修理キット


中長距離を走るときは、パンク修理キットは用意しておきたいです。
家の近くならまだいいですが、数十キロ走ったところでパンクすると、家に帰れなくなります。



キットにはチューブの穴を塞ぐパッチや、パッチを張り付けるための道具が入っています。事前に使い方を確認しておくと、いざというときも安心です。
携帯ポンプまたはCO2ボンベ


携帯ポンプは、パンクした際にチューブの修理や交換をした後、空気を入れるための道具です。
ただ、携帯ポンプは小さいので、タイヤに空気を入れるには、めっちゃシュコシュコしないといけません。



これがなかなかに地獄です。時間はかかるし疲れるし、炎天下でシュコシュコするのはかなり大変です。
大変なシュコシュコをしたくない方にはCO2ボンベがおすすめです。
CO2ボンベは消耗品ですが、一瞬でタイヤを膨らませられます。
ロードバイクで持っておくと便利な装備2選
別に無くてもいいけど、あったら便利な装備をご紹介します。
- サイコン(サイクルコンピューター)
- バッグ・ツールケース
サイコン


サイコンは走行中の速度や現在時刻、走行距離などがわかる機械です。
地図が付いているものや、走行ルートを記憶してスマホアプリと連動できるものなど、様々な機能が搭載されているサイコンもあります。
ペース配分がしやすくなったり、迷子防止で体力の消耗を抑えたりできます。



サイクリングの充実度をワンランクアップさせてくれます。
ただし、街乗りやポタリングなどがメインなら、地図機能以外は不要かもしれません。
バッグ・ツールケース


バッグやツールケースはバイクに装着して、小物の収納ができます。
サイクルウェアのポケットにも入れられますが、パンク修理キットやマルチツール、予備のチューブなど、全ては入りきりません。
ツールケースならボトルケージに入れられるので、ロードバイクのシルエットを損ねないのもメリットです。



スマホや財布、携帯食など、よく使うものはポケットに。予備のチューブなど、使う頻度が少ないものはバッグやケースに入れておくと、棲み分けができて使いやすいです。
ロードバイクの装備を選ぶときの注意点


ロードバイクの装備を選ぶときの注意点について解説します。
- 予算
- 独自規格
バイク本体の価格と合わせて予算を考えよう
装備はロードバイク本体と合わせたトータルの予算を考える必要があります。
特に最初はバイクばかりに意識がいってしまい、装備の予算を失念しがちです。
バイクを検討すると同時に必要な装備も検討して、予算に目星をつけておきましょう。
独自規格採用のバイクには装備が取り付けられない可能性も
バッグやベル、ライト、サイコンなど、自分のバイクに取り付けられるかは要チェックです。
エントリーモデルではあまり心配はいりませんが、ミドルからハイエンドの価格帯では、モデルによってメーカー独自規格のパーツが採用されます。



フレームやハンドル、ステムの形状が特殊だと、一部の装備が取り付けられません。
アタッチメントが必要になったり、専用品しか付けられなかったりするので、購入前に確認しましょう。
最低限の装備を揃えて、ロードバイクを始めよう


この記事ではロードバイクに乗るにあたって、最低限揃えたい装備について解説しました。
ポイントは以下の通りです。
- ロードバイクの最低限の装備は5アイテム
- ヘルメット
- ベル
- ライト
- ペダル
- フロアポンプ(空気入れ)
- ベルやライトは装備しないと法律や条例違反
- リーズナブルな装備なら15,000円くらいで揃う
- 装備とバイクの合計金額で予算を考えよう
ロードバイクは必要最低限の装備でも十分楽しめます。
装備の予算を抑えて、その分バイク本体にお金をかけるという考え方もアリでしょう。
その他の装備は後からでも揃えられますので、あなたも気軽にロードバイクの世界に足を踏み入れてみてくださいね。
ロードバイクの装備に関するよくある質問
- 私服でロードバイクに乗ったらダサい?
-
ダサくはありません。
ただ、普通のTシャツだと速乾性がなく、汗が乾かないので、シャツがびっしょびしょになります。
サイクルウェアにはカジュアルなものもあるので、見た目も機能性も欲しい方は検討してみてください。
- ウェアやグローブはワークマンで揃えてもいい?
-
ワークマンのシャツやグローブは安価でコスパもそこそこ良好です。
サイクルウェアを買うまでの一時しのぎで使うのはアリです。
ただし、サイクリング用に開発されたものではないため、シャツの背中にポケットが無かったり、グローブはパッドが無かったりと、機能性の面で劣ります。
余裕ができたら早めにサイクルウェアやグローブの購入をおすすめします。
- ロードバイク用のヘルメットは普通のヘルメットと何が違う?
-
普通の自転車用ヘルメットと比べると、通気性が良く、空気抵抗が少なくなるよう考慮されています。
- 夜間走行に向いたライトの選び方は?
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夜間走行するなら、光の量が多いライトがおすすめです。
200lm(ルーメン=光束)くらいのライトはリーズナブルに購入できますが、5mくらい先までの視野しか確保できません。
600lm以上あると、夜間の走行でも先が見通しやすいです。
- パンク修理キットはどうやって使う?
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パンク修理キットを使うときは、まずタイヤを外し、チューブの穴を特定します。その後、穴の周りを紙やすりで軽く削り、ゴムのリを塗って2~3分乾かします。パッチを貼ったら、ドライバーの柄などで軽く叩き、圧着させます。空気を入れてみて、穴が塞がっていることを確認したら、タイヤに戻します。